日本の登山事故発生数について

2009年は登山事故が過去最悪の317人

近年、中高年の登山客が増えるにしたがって、登山事故が増加する傾向になっています。特に2009年の日本国内の登山事故は過去最悪の317人に登りました。そのうちの90パーセントは、50代、60代の中高年の登山者が増えています。この傾向は、この数年間で顕著になっており、今後も同様の推移をしていく可能性が多分に含まれています。では、どの背景にはどのようなことが事情があるのでしょうか。
その最大の要因は、現在では登山が非常に容易になってきたという背景があります。一昔前では考えられなかったような、「パッケージ化した登山ツアー」が現在では用意に申し込むことが出来、そのために予想もしていなかったような事故につながることがありえるからなのです。このような背景は、一方でこれまであまりなじみがなかった登山に気軽に触れる経験をもたらせてくれましたが、このような経験が少ないグループによって悲惨な事故も発生しています。
北海道のトムラウシ山で18人が遭難、8人が死亡した史上最悪となった遭難事故では、ガイド3人と登山客15人はすべて初対面の人でした。正式なガイドの資格を持っている人も一人で、トムラウシ山への登山経験者も一人しかいないという、出発前から危険な要素がありました。このような背景には登山ツアーの会社は、なるべく多くのツアーを企画、販売した方が収益を上げられるためという理由もあり、全国の時間的な余裕がある、50代、60代の中高年の人たちがその集客のターゲットになっているという理由があります。
そのような背景の中、このツアーは3日間の登山としてはハードルの高い企画であり、雨天でも引き返すことなく、悲惨な事故につながっています。このような教訓を生かすのであれば、まずは自分の実力をしっかりと把握することが必要です。また、登山の技術や認識が進んでいる欧米では「万一のときは、登山では自分自身の自己責任が身を守る」という認識があります。このような認識がなく、リーダー不在のような状況であることが、ツアーの登山事故を引き起こしている背景にあるといえるでしょう。

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