ロッククライミングとは?
ロッククライミングとは文字通り岩壁をよじ登ることで、高山の岩壁や岩稜、雪稜、氷雪壁などに、各種の登攀用具を駆使して困難な山へ登ることを目的としたアルパイン・クライミング(Alpine Climbing)、
人工的な手段をいっさい使わずに自然の岩の岩角、割れ目、段差などを利用して純然とよじ登ることを楽しむフリークライミング(Free Climbing)、岩壁に打ち込まれたボルトやピトン、岩の割れ目にはさみ込むチョック、岩角にかけるスカイフックなどを支持点としてそれにアブミをかけて登るエイドクライミング(人工登攀)、河原や森の中に転がった大石(ボルダー)、ビルの外壁や、石垣に確保をせずに登るボルダリングなど様々なジャンルがある。
ロッククライミングを始めるには?
ロッククライミングを始めるには、まず基礎的な技術からしっかりと覚えておくことが必要です。通常の登山とは違い、どうしても技術的に必要となる部分があることがあげられます。また、ロッククライミングと一言で言っても、国内で楽しめるものをあげるだけでも、岩壁、岩稜、沢、雪稜、氷爆、冬壁と、沢山の種類があります。クライミングと技術確保の基本は同じでも対象が違えば、もちろんそれに必要なテクニックも変わって来ますし、技術的な修練度も必要になってくるでしょう。
まずは、初心者の人は、ロッククライミングとは何かということを始めなければなりません。現在では、都内でもクライミングを専門としたスクールもありますし、ガイドツアーなども用意されています。しっかりと慣れてから、実践の山に登るほうが無難でしょう。また、身近にロッククライミングの経験者がいるのであれば、レクチャーしてもらえば、実際にどのようなものなのかを肌で触れることが出来るようになるはずです。
また、ロッククライミングに挑戦するときは、実際に自分がその山を克服するための、参考タイムを頭に入れておかなければなりません。この点が一般登山と大きく異なるところでもあるのです。一般登山道とは違い、バリエーションルートでは、ルートの読み方や技術レベルによって所要時間が大きく変わってしまうのです。また、メンバーの力量、人数の多少でも違いが生じます。その点をしっかりと踏まえた上で計画を立てることが重要になってきます。
ロッククライミングの計画では、パーティを組んで参加することが一般的です。その場合には、それぞれの経験に合わせた展開を考えていくことが大切です。その場合、ハイキング程度しか経験の無い人がいるのか、それともある程度の基礎的な知識や経験があるのかによっても大きく異なっていきます。主にそれらの要因を判断する材料としては、「歩行力、担荷力、クライミング力、確保技術、天候、ルート状況の想定と現場判断力」などを全て加味して総合力で判断すべきです。
また、より困難なクライミングに挑戦したいという志を持つ人もいるでしょう。そのような人は、専門的な基礎訓練からしっかりと始めることが必要となってきます。クライミングの技術を磨くためには、ベテランの経験者にどのような技術が必要かを、しっかりと教えてもらうことから初めて下さい。そうすれば、訓練次第で、自分でも予想していなかったような上達が可能になるでしょう。後はひたすらクライミングの実戦経験を積み、あなたの技術を磨いていてください。
(ロッククライミングでは方角を把握するため、登山コースに記録をつけたいところである)
日本のロッククライミング事情
日本でロッククライミングはいまだ海外に比べて普及しているとは言えないでしょう。もちろん、日本にはロッククライミングに適した山も多くあり、その自然環境は贅沢なほどということも言えます。ですが、どうしても一般の人たちが親しむには、「危険、大変そう」というイメージがあります。また、体力的にも男性や、基礎的体力がある程度確保されているなどの条件が必要となってきます。登山に比べるとハードルが高いことは間違いないでしょう。
ただ、近年では都心や日本の大型都市では、ロッククライミングのスクールやサークルが出来始めています。それは、室内でも簡単な練習場が設けられるようになったことや、テレビなどのメディアで取り上げられるようになり、興味を持つ若者が増えたことも一因になるでしょう。また「自分の限界に挑戦してみたい」「他のことでは味わえないような達成感を味わいたい」というような、非日常的な充実感を味わえることも大きな魅力の一つになっていることでしょう。
日本の山々には、ロッククライミングの初心者でも取り組みやすいような山々が比較的多くあるので、実は、一般の趣味程度で始めたい人にも十分楽しめる環境があるということがいえます。また、登山の一つの楽しみ方として、ロッククライミングの要素を取り入れてみるのもよいでしょう。経験者が一緒であれば、今までに味わったことの無い、登山の楽しみを覚えることも出来ます。まずは、自分で出来そうなことから始めれば、決してハードルはそれほど高くないでしょう。
また、ロッククライミングの装備については、最近では軽量化で頑丈な機材が多く揃っています。事前にしっかりと準備して、その山に合った装備を整えていくことが必要です。この点をいい加減にしてしまうと、予想もしなかったような事故や、危険に巻き込まれてしまうこともあります。また、天候判断や幕営ポイントなどもしっかりと確認してください。一般の登山よりも、どうしても予想以上に時間がかかったりすることがあるため、しっかりとした計画を持つことが実に重要です。
また、ロッククライミングでは何よりも必要なことは体力と基礎技術になってきます。なかなか実践経験が少ないと、どうしても実際の登山で失敗してしまうようなことになってしまいます。しっかりと自分の力量を見極めたうえで、的確な判断が出来るようになってから、本当の山で挑戦するようにしてください。
(天候には十分に把握して、予定の決行、中止を決断することが必要)
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