山には危険がいっぱい、命にかかわる登山時の危険事態紹介

山には何事にも変えがたい魅力がつまっていますが、半面多くの危険もつきまといます。
毎年多くの遭難者や負傷者を出す事も事実です。山の危険を熟知し、いつまでも楽しい登山ライフが送れるよう心がけましょう。

もくじ

危ない高山病

高山病とは?

高山病とは特定の病名をさすものではなく、標高が高い地に身を置くことによって引き起こされる様々な症状の総称である。吸入酸素分圧の低下による低酸素血症が原因で引き起こされる。
具体的には頭痛、吐き気、めまい、息切れ、全身の倦怠感、むかつき、食欲不振、運動失調などだ。
最初に高山病が発症する高度としては4000メートルが目安とされている。軽度の高山病を高所順応にて身体に慣れさせた後に、より高い標高を目指さないと、重度の高山病は肺水腫や脳浮腫に進展し、危険な状態になりますので注意が必要です。
日本の富士山でも山頂で一泊すれば、軽い高山病を体験する方が多いです。

高山病の予防方法

高山病の予防法としては、登山の場合は登山ペースをゆるめる、激しい運動を回避することなどが挙げられる。
飲料が豊富に手に入れられるような環境においては、カフェインを含まない飲料を多く(1日3.8リットル)飲むこと。
薬剤を使った予防法としてはアセタゾラミドの服用が挙げられるが、日本において手に入れるためは処方箋が必要であり、健康保険の対象とはならない 。

天候偏~雪・雨・雷・濃霧

山の天気は変わりやすいというのは昔から言われている事ですが、その意識を持っていても急激な天候の変化に対応できないケースが多々あります。

雪(吹雪・ホワイトアウト)

登山家の中には多くの雪山愛好家の方もいらっしゃいますが、気をつけたいのが吹雪やガスによって極端に視界が悪くなるホワイトアウトの様な状態に見舞われ、ルートから逸れる事によって起こる遭難。毎年多くの遭難者が出ています。
ホワイトアウトの状態では、雪面と空の境がわからなくなり、白い空間に浮かんでいる様な錯覚を起こします。うかつに移動できなくなり、容赦なく吹き付ける吹雪に体力がみるみる奪われます。間違って雪庇などを踏めば滑落し、いよいよ身動きが取れなくなり、万事休すという事にもなりかねません。
吹雪を凌げる場所を確保するか、カマクラなどを作り、天候が落ち着くまでひたすら待つのがセオリーと言えます。

雨(土砂崩れ・増水・鉄砲水)

雨は季節を通じて一年中降るため、登山の最中、風雨に見舞われること自体はまれな事ではありません。
雨が激しく降る事によって、怖いのは土砂崩れや増水・鉄砲水に見舞われることです。大量の雨が降ると上流で山崩れやがけ崩れが起き、川の水を一時的に堰き止めることがあります。それが決壊した際に、大量の土砂とともに濁流が流れ出します。気付いた時にはすでに遅く、運悪く鉄砲水の流れる道に出くわした場合、回避は困難です。雨の降っている最中だけではなく、大量に雨の降った直後に沢の周囲を歩くのは危険です。
雨のもう1つの危険要素は、濡れた衣服から体温を奪う、いわゆる低体温症のリスクです。
保温性、保湿性に乏しい登山ウェアを着用し、風雨にさらされた場合、常識では考えられない速度で体温が奪われていきます。汗で濡れた場合も同様ですから、無駄に厚着をすればよいという事ではなく、気候に合った衣服を常に着用するという心がけが必要です。夏山だからといって油断すると夏でも低体温症の危険性はあります。
低体温症は症状により、軽度(35~32度|ふるえ、血圧上昇)、中等度(32~28度|眠気を催す、臓器機能低下)、高度(28度以下|昏睡、不整脈)と進展する。非常時には温かい飲み物を与え、ツェルトなどに退避し、シュラフや断熱シートなどでくるんだり、正常な人が抱いて暖めるなどの対処をしなければならない。

雷・濃霧

登山でもっとも気をつけなければならないことの一つに、天候があります。天気予報を確認して十分に安全だと思っていても、天気は自然ですので、急に崩れてしまうようなこともあります。また、せっかくの登山の予定を組んで準備していると、天候に多少の不安があっても、当初の予定を実行してしまうために、予想もしなかった状況に巻き込まれてしまうようなこともあります。
雷雨の危険では、1967年に西穂高岳独標で、高校生11人が死亡するという落雷事故画発生しています。このように、ちょっとした油断が大変な大事故につながる可能性もあり、しっかりと危機管理意識を登山者が持つことは極めて重要なことといえるでしょう。
落雷の対策としては、第一にその危険があるときはその、山域に近づかないことです。もし、すでに登山してしまっている場合には、高い所から低い所に逃げるようにしましょう。雷が落ちやすい、大木や大きな岩などはなるべく避けるようにしてください。また、金属類は体からはずすようしましょう。また、近くに山小屋や避難小屋があれば、迷わず避難することです。
また、濃霧の場合は、まずは足場をしっかりと確認して、その後の判断をすることです。動かなくても待機できるような場所があるのであれば、まずは一旦冷静になったその後の判断をするようにしてください。特に足場を見失って滑落するのが一番危険ですので、十分に慎重に行動することを心がけてください。

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