登山を考えている人にとっての悩みの種といえば、登山に持っていく「アイテム(道具)」ではないでしょうか?
登山上級者の方は山についての知識を豊富に持っているために、持っていくべきアイテム類についての知識も豊富です。
ただ、登山中級者や登山初心者、これから登山に挑戦してみようと思う人にとって、持っていくべき登山アイテムがどういうものかもしっかりとわかっていないために
「あれを持っていかなければいけない」
「これも必要だ」
と、考えてしまうことも多いはずです。
いろいろと持っていくアイテムについて考えているうちに時間が経ってしまい、「ああ……」なんて意気消沈してしまった人も多いのではないでしょうか?
そこで、ここでは登山に持って行くべき、押さえておくべき登山アイテムを紹介していきます。
登山中級者や登山初心者のチェックリストとなるようにアイテムを揃えましたので、登山に行く前にアイテム漏れがないかの確認として記事を読んでくださればと思います。
もくじ
何を持っていけばいいかわからない!登山初心者が気をつけるべきポイントとは?
押さえておくべき登山アイテムを紹介する前に、何を持って行けばいいのかわからない登山初心者の方に向けて、登山アイテムを選ぶ際のポイントを紹介します。
登山中級者以上の方にとっては当たり前のことかもしれませんが、確認のためにも目を通してみてくださいね!
登山靴やウェアはネットではなく専門店で買おう
登山アイテムを買う際に、ネットで買う人が多いと思います。
ただ、最低でも、登山靴やウェアは実際に登山アイテム専用の店舗へ足を運び、自分の目を通して登山アイテム選びをしてください。
なぜ実際に足を運ばなくてはいけないかというと、自分に合う合わないがあるからです。
例えば登山靴をネットで買った場合、「自分の足に合わない」という問題が出てきてしまうことがあります。
登山に行く前に判明すればいいですが、実際に登山に行ってから判明してしまった場合は、そんな状態では登山など到底できないために、帰ってこなければならなくなってしまいます。
時間も作って登山を楽しみにしていたのに、それはあまりにもがっかりきてしまいますよね。
そうならないためにも実際に登山専門店に足を運び、目当ての登山靴に足を通して歩いてから購入するようにしてください。
また、登山専門店の店員さんに相談に乗ってもらうことで、登山に対しての知識を深めることや登山についてのいろいろな話を聞くこともできるので、実際に足を運ぶことはオススメですよ!
収納順を工夫してなるべくコンパクトに軽くしよう
登山アイテムをザックに収納しようとしたときに問題となるのが、収納順です。
収納順を間違えてしまうと、大事なアイテムが取り出しにくくなってしまうばかりか、そもそもザックに入りきらないという事態になってしまうこともあるのです。
そこで、ザックに登山アイテムを入れる際には、重いアイテムは上に入れ、着替えなどの軽いものを下、すぐに使いたい取り出したいものはザックのサイドポケットに入れるようにしましょう。
そうすることで、ザックにも入りきり、ザックを背負った際にバランスが調整され歩きやすくなります。
一度に全て揃えようとしないことが大事
何を始めるにしても、形から入る人っていますよね。
私もそうです。
何をするにしても
「せっかく〇〇するんだから!」
と、上から下まで揃えたくなってしまいます。
しかし、登山においては最初から全部揃えなくても大丈夫!
ある程度の登山アイテムは揃えておくべきですが、スニーカーで登れる高尾山のような登山初心者用の山もあるので、そういった山を登っていくうちに必要だと感じた登山用品を買い足していくようにしましょう。
足りないものが出てきた場合に買い足していくことで、一度に払うお金が大きくなることがなく、趣味として登山を長く続けていくことができますよ。
登山時はどんな服装がいいの!?登山時の基本的な服装を紹介します
それでは、持って行くべき登山用アイテムについて紹介していきたいと思います!
まずは、服装から。
山の天候は変わりやすく、常に体の温度は一定ではないですよね。
そのため、登山中は普段生活しているときよりも多くのエネルギーを消費します。
多くのエネルギーを消費するということは、多くの汗をかくということ。
多くの汗をかいていても、山の天候が変わったり一旦立ち止まったりなどすると、すぐに体は冷えてしまいます。
そうすると体調に異変が起きやすくなり、命の危険も伴うでしょう。
そんなときには重ね着したり脱いだりして体温調整を計るようにしてください。
汗を速乾吸水してくれる素材のウェアを着ていると、とても体温調整に役立ってくれます。
ここでは、そんな大事な服装について解説していきます。
登山靴
最初に紹介するのは、登山靴!
ただ、冒頭でも言いましたが、登山靴は必須ではありません。
高尾山のような道が舗装されている登山初心者用の山では、多くの登山者がスニーカーで登山をしています。
なので、高尾山のような登山初心者用の山では、登山靴は必要ありません。
しかし、初心者用の山でも道路が舗装されていない山では、登山靴(トレッキングシューズ)は必須になってきます。
登山靴を買う際には、ネットで買うのではなく、自分の足で登山洋品店へと足を運び、登山について深い知見を持っている登山用品店のスタッフさんと相談しながら選ぶようにしましょう。
登山靴にもさまざまな種類があり、登山初心者さんが一人で選ぶのは大変です。
その点、登山用品店のスタッフさんは靴の種類から登山用の歩き方まで熟知しているので、一回お店に足を運んだだけで登山に対しての知識は今までの2倍3倍になっていること間違いありません。
登山シューズ・ブーツ Mountaineering boots(登山用品)徹底紹介
ウェア
登山時にはどんな服装をしていいのか迷ってしまいがちですよね。
そんな方は、登山する際には「重ね着」を意識して服装を選んでみてください。
重ね着とは、どういうことなのでしょうか?
それは、山の天候の変わりやすさにあります。
山は知っての通り天候が変わりやすく、あるときは暑く、またあるときは寒い、なんてことがしょっちゅうあるのです。
そのため、山を登っている最中に何度も着たり脱いだりして体温調節を計りながら登山をしなければいけません。
そうしたことから、基本的に登山の服装では、ベースレイヤー(肌着やTシャツ)とミッドレイヤー(薄手のダウン)、アウターレイヤー(レインウェア)が基本になっています。
暑いときにはベースレイヤー(Tシャツ一枚)、寒くなってきたら薄手のダウンなどのミッドレイヤー(防寒着)を着て、体を冷やさないようにしましょう。
また、ズボンは長ズボンがおすすめです。
草木で肌を傷つける心配も減りますよ!
もし短パンを履きたい場合は、短パンの下にタイツを履くようにしてください。
先ほども言いましたが、上から下まで速乾吸収の優れた素材を身に付けることで、グッと登山の危険性が減ります。
レインウェア
雨が降ったり寒くなったり、また暑くなったりと、コロコロ天候が変わるのが山と言えますね。
もし雨が降ってきてしまったら、レインウェアを着るようにしましょう。
雨は体の体温を奪います。
あまりに体温が下がってしまうと低体温症(体の温度が35℃以下)になってしまい、会話が困難になってしまうことも。
そうならないためにも、雨の場合や強風の場合などはレインウェアを着て、体温を下げないようにしてください。
帽子・グローブ
日差しが強い場合、帽子は欠かせません。
グローブも同様です。
強い日差しに当たる時間が長いと、熱中症の危険が出てきてしまいます。
熱中症になってしまうと、手足のけいれんや失神、頭痛、倦怠感などに襲われ、意識障害を引き起こし、最悪死んでしまうこともあるほど危険性が高いのです。
また、帽子やグローブは熱中症対策だけに使われるものではありません。
体温調整にも使えます。
冷えるときに、帽子やグローブで保湿性を高めることで、体温調節を容易に行えます。
普段より疲れやすいのが山登りなので、
「自分には必要ない!」
と、考えるのではなく、どんな場合にも備えて持って行くようにしてくださいね!
着替え
登山では、脱ぎ着を頻繁に行うため、着替えは欠かせません。
汗を吸ってしまった衣類は、登山において邪魔者以外の何者でもないからです。
突然の雨で着ているものが濡れてしまったときにも、着替えは必要!
替えのシャツやくつ下などは、絶対に持っていくようにしましょうね。
いっぱいあってわからない!登山に持っていくべき道具とは?
「登山用具ってこんなにあるの!?」
「なにが必要でなにが不必要かわからないよ〜」
と、お悩みになっているそこのあなた!
この章では、登山の際に必要な登山道具を紹介していきます。
行く山の難易度や、日帰り登山や泊りがけの登山など、スタイルによって持っていくべき登山道具は違ってきます。
ここでは基本的な登山道具を紹介していますので、行く山に合わせて持っていく登山道具を揃えてみてください。
ザック
登山において、必需品とも言えるのが「ザック」ですよね。
知らない方のために説明しておくと、ザックとはリュックサックのこと。
登山道具や着替えなどを入れるために使います。
ザックと一口に言っても、大きさや種類など、実に多くのザックがあります。
日帰り登山用のザックもあれば、泊りがけ登山用のザックまで、大小さまざま。
いろいろなメーカーからも出ているので、用途はもちろんのこと、自分が気に入ったものを選んでみてください。
その際に、自分の体にしっかり合うかどうかを最優先にして選んでくださいね!
コンパス・紙の地図
意外や意外、持っていくべき荷物から漏れてしまうのが、コンパスや紙の地図です。
方角についての知識がなくても、一つコンパスや紙の地図を持っていくことで役立つときがあります。
周りの景色をみているうちに自分が今どこにいるのかわからなくなってしまうときは往往にしてあるので、そんなときのためにもコンパスは持っていくようにしてください。
スマートフォンを地図代わりに登山をし、肝心のスマートフォンを落としてしまったために遭難する、なんて登山者もニュースになりました。
そうはならないように、紙の地図も欠かさないようにしましょうね!
コンパス・GPS Compass / GPS(登山用品)徹底紹介
水筒
水分補給するために水筒は必需品ですよね!
熱中症予防のためにも、水筒は必ず持っていくようにしましょう。
水筒の中身を、アミノバイタルのようなアミノ酸系の水に溶かせるものにしておくと、効率よく水分補給や栄養補給ができるためオススメです。
アミノ酸系の飲み物だけだと逆に喉が乾いてしまうこともあるので、ミネラルウォーターも持って行くようにしてくださいね!
ストック
ストックは、登山をする上で、歩行時の足腰への負担を軽減してくれる登山用具です。
山での歩行は、足場が不安定なことから普段以上に疲労を感じるものです。
スタックを使うことで足場が不安定な岩場でも容易にバランスを取ることができるので、あると便利な登山道具と言えるでしょう。
スタックの扱い方に慣れる期間が必要ですが、いったん慣れてしまうと手放すことはできなくなりますよ!
安全を期すなら、持っておきたい登山道具ですね。
登山ストック・トレッキングポール Mountaineering Stock(登山用品)徹底紹介
腕時計
どうしても山では突然雨に降られてしまうこともあるので、登山の際には防水性能の時計を持っていくと便利です。
いちいちポケットから取り出すスマートフォンよりも、登山では腕時計が好ましいです。
登山用時計 Climbing watch(登山用品)徹底紹介
タオル
タオルや着替えというのは、登山では必須と言ってもいいくらい重要なものです。
雨に濡れたことで体の体温が奪われてしまい、低体温症など命を脅かしてしまう危険性もあるため、タオルは持っていくようにしてください。
トイレットペーパー
意外だと思われるのが、トイレットペーパー。
「登山中にトイレに立ち寄ったら、紙がない!」
なんてこともあるので、トイレットペーパーは持っていくようにしましょう。
トイレットペーパーを一つ丸々持って行っても荷物になってしまいがちなので、自分が必要だと思う量のトイレットペーパーを用意し、ジップロックなどの水に濡れても中まで浸透しない袋に入れて持ち運ぶようにしてください。
一本まるまる持って行く際には、トイレットペーパーの芯を抜いておくとコンパクトになりますよ!
行動食
登山中は、自分が思っているよりも多くのエネルギーを使うものです。
しっかりとした足取りで登山を行うためにも、カロリーメイトや羊羹といった行動食は持っていくようにしましょう。
他にも、ドライフルーツやクッキー、ウイダーなんかが人気ですよ!
ヘッドライト
頭につけるライトのことを、ヘッドライトと呼びます。
暗い場所に遭遇してしまったり日が暮れてしまってからの行動を余儀なくされてしまったり、そんな場合、ヘッドライトが役に立ちます。
両手が空くことで登山中も邪魔になることはないので、持っていくようにしましょう。
日帰り登山の場合でも、何かトラブルがあって日が暮れてしまうこともあるので、持っていって損はありません。
ライト・ヘッドランプ Light / Headlamp(登山用品)徹底紹介
ビニール袋
山では、基本的に自分の出したゴミは自分で持って帰ることになっています。
山に自分が使ったゴミを捨てていくことは山の環境破壊につながってしまいます。
そのため、ゴミを入れるビニール袋は欠かせません。
ぜひとも持っていくように心がけてください。
ナイフ
登山中に調理をする際、ナイフがあると便利です。
調理以外でも、必要になってくる場面はあるので、ハサミなどがついた多機能型(マルチツール)のものを持っていくようにすると心強いですよ!
登山ナイフ・ツール Knife / Tool(登山用品)徹底紹介
いずれはやってみたい!テント泊するのに必要な道具とは?
登山を始めたばかりだと想像がつかないかもしれませんが、登山の経験を積むほど、テント泊の登山が現実味を帯びてきます。
何事も上達すると、どんどん上を目指してみたくなりますよね!
今回はテント泊初心者さんが、何を持っていけばいいのかをまとめてみました。
テント泊登山をする前に、ぜひ確認してみてください。
まだまだテント泊登山から遠い方でも、
「こんなものが必要なんだ!」
と、いずれやるであろうテント泊登山のために、一読してみてください。
テント
「テント泊」というからには、やはり一番大事なのはテントですよね!
テントにはいろいろな種類がありますが、「軽く」て「設営がしやすい」登山用のテントを選ぶようにしましょう。
テント泊の場合、クッキングバーナーやマット、シュラフなど、どうしても装備が増えてしまうことで、荷物の重量が普通の登山とは比べ物にならないほど重くなってしまいます。
その反面、(キャンプでは車を使うことが多く重い荷物でも運べてしまうので)キャンプ用のテントは登山用のテントよりもスペースが広く快適なものが多いです。
しかし、登山では軽さが重視されるため、同じ「テント」というくくりでも、登山用テントはキャンプ用のテントよりもコンパクトに作られているのです。
重い荷物を持っての登山では、体力の心配や病気の心配が出てきてしまうことも。
さらには、荷物が重いために、より険しい登山に挑戦するチャンスが潰えてしまうこともあります。
そうならないためにも、軽い登山用テントを選ぶようにしましょう!
登山靴と同様に、登山用テントも登山専門店に足を運んで購入するようにしてください。
シュラフ
シュラフもテントと同じく、「軽さ」が求められます。
シュラフにはマミー型とレクタングラー型という二つの種類があります。
マミー型は足先に向けて細くなっていくのに対して、レクタングラー型は普通の布団のような封筒型の形をしているのが特徴です。
では、どちらの型が登山には向いているのでしょうか?
それは、マミー型です。
マミー型は足先に向かって細くなっていることから、レクタングラー型よりも軽いのです。
しかも、足先に向けて細くなっていることでシュラフが体に密着し、レクタングラー型のシュラフよりも熱を逃がしにくくするという利点も。
マミー型のシュラフを選ぶ上で、一つ大事なことがあります。
それは「ダウンか化繊、どちらを選ぶか」です。
ダウンは軽くて保湿力がある一方、水に弱いという性質が。
化繊は、耐久性があり、ダウンに比べて価格が安いというメリットがあります。
どちらの特徴も捨てがたいですが、登山では「ダウン」を選ぶようにしましょう。
やはり登山では軽さが重要なので、化繊よりも軽いダウン製のものを選ぶようにしてください。
ダウン製のシュラフは、シュラフカバーをかけて使用するのをオススメします。
シュラフ・マット Shruff / Matt(登山用品)徹底紹介
コッヘル
コッヘルとは、組み立て式の炊事用具です。
テント泊の場合、コッヘルを外すことはできません。
ラーメンを作ったりコーヒーをいれたり、食事関係に多大な影響を及ぼすといっても過言ではないからです。
コッヘルにもさまざまな種類があります。
浅型や深型、丸型などがあるのです。
材質もアルミとチタン、ステンレスとあり、形や材質を合わせると何通りもの選択肢があるのがわかりますね。
クッキングバーナー
クッキングバーナーも、テント泊に欠かすことができない登山ギアの一つです。
クッキングバーナーの特徴として、「LPガス」と「ホワイトガソリン」の二つがあります。
テント泊初心者さんには、扱いが簡単な「LPガス」の方をオススメします。
「ホワイトガス」は火力も高く揮発性が高いのですが、ポンピングという慣れるまで時間がかかる作業がネックになります。
そのため、手軽で便利な「LPガス」がテント泊初心者さんにはオススメなのです。
カトラリー
食事をする上で、お箸やフォーク、スプーンといった「カトラリー」を欠かすことはできません。
登山用カトラリーには多くの種類があります。
形状でいうと、折りたたみ式や一体型などが挙げられます。
アルミやステンレス、チタン、樹脂製など、材質にも多くの種類があるのが特徴です。
実際に自分で触ってみて、質感や使い勝手などを確認すると後悔せずに済みますよ!
フリーズドライ
登山での食事は、家で料理をするときよりも選択肢が狭まり、面倒臭いことが多いです。
そんなときには、フリーズドライ食品を使ってみましょう!
今やコンビニにも置いてあるフリーズドライ食品は、登山での食事を劇的に変えてくれます。
お味噌汁やおかゆ、フルーツなど種類が豊富なので、登山に行く際には必ず持って行くようにしましょう。
季節によって持って行く登山装備は違う!しっかり備えて登山に行こう
今回は、登山する際に持って行くべき必須の登山アイテムを紹介しました。
ここで紹介した登山アイテムはごく一部!
まだまだ登山アイテムは数多くあります。
登山用品店やネットなどでチェックしつつ、「これは良さそう!」と思ったものは実際に自分の目で見て触って確認してから購入するようにしてください。
登山アイテムは、登山をより楽しく快適に、そしてエキサイティングにしてくれるものです。
登山アイテムをうまく使い、より良い登山ライフを送ってください!
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